「栗が丘クリニック通信」＠ナガブロ

栗が丘クリニックの荒井です。
里にまで雪が舞い、いよいよ本格的な冬の到来間近といったところですが、風邪など引かれていませんか？

テレビコマーシャルでもおなじみのように、のどに来るタイプ、鼻に来るタイプ、頭（熱）に来るタイプ、おなかに来るタイプ、その複合タイプ等々、様々ですね。
そこで、一般的には「風邪薬」の出番！となるのですが、果たしてそれで本当に大丈夫なのでしょうか？
ということで、今回から「風邪」についてお話をさせて頂きたいと思います。

では、そもそもこの「風邪」というコトバは一体、どこから来たのでしょうか？
実は、このコトバは漢方の考え方から来ているのです。

「風邪」を一般的には「かぜ」と読みますが、漢方の考え方の中では「ふうじゃ」と呼びます。
そうです！「風」の「邪」ですね。
陰陽五行にはいろいろな考え方が組み合わさっています。「風」は六淫（ろくいん）といって季節毎に人体を障害する６種類の外邪（がいじゃ）の内のひとつです。

漢方では、人が病気になる原因を人体の外側に求める「外感（がいかん）」と、人体の内側に求める「内傷（ないしょう）」とに分けて考えています。
六淫には、「風」「寒」「暑」「湿」「燥」「火熱」の６つがありますが、日本人的感覚があれば、ひと目これらの文字を見ただけで、どの文字がどの季節に相当するのかおおよその見当がつくことと思います。

「風」の中には「軽い」「高く舞う」「遊走性や変化に富む」「揺り動かす」という意味があります。
先ほどもお話しさせて頂きましたように、漢方では風邪を「風」邪の進入と捉え、また、他の「邪」と結合して特徴のある症状を引き起こすと考えています。
たとえば、秋は「風燥感冒」となり、冬は「風寒感冒」となります。
ちなみに、夏は「風熱感冒」で、梅雨時は「暑湿感冒」となります。

いかがでしょうか？
たかが？風邪といっても、その原因は、実は季節によって違っていたということになるのですね！
ですから、季節毎に気をつける対象をキチンと見極めて対処することが「風邪」対策には必要であるということなのです。

ということで、本日もお読み下さり、ありがとうございました。

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